探偵
映画関係の評論書や異国叢書を刊行していた駿南社が、1931年5月に創刊。月刊。創刊号の目次には、甲賀三郎、城昌幸、横溝正史、浜尾四郎といった人気探偵作家が名を連ねていた。フレッチャーほかの短編、カミ「黒い天井」やアガサ・クリスティー「列車殺人事件」といった長編の連載と、翻訳にも注目すべき作品がある。映画評論家の飯島正、あるいは大庭武年や城田シュレーダーのような新人作家の発表の場にもなった。だが、しだいに犯罪実話が目立つようになり、1932年1月から「犯罪実話」と改題してしまった。全8冊。